大垣市議会最終日の6月15日、「安全保障法案に対する慎重審議を求める意見書」の請願に対して、自民・公明・民主は不採択、共産党、市民ネットワークは賛成しましたが、不採択になりました。民主ネットは「安全保障法案の廃案を求めているので慎重審議の意見書には反対」と請願に反対しました。
この請願を審査した「建設環境委員会」で、自民ク岩井議員は「尖閣諸島等領土問題があるので集団的自衛権が必要」と発言し、慎重審議を求めた請願に反対、賛成少数で不採択になりました。
私、笹田は「建設環境委員会」の不採択に対して、本会議にて反対討論を行いました。
安倍政権が提出した安全保障法案は、憲法審査会で違憲と指摘され、また国民世論においても、今国会で決めることに反対が8割をこえる状態になっているなか、慎重審議を求めた意見書は市民の思いを反映したものと思います。
建設環境委員会での岩井委員の発言は、尖閣諸島や竹島など周辺諸国との領土問題を理由に集団的自衛権は必要というものでしたが、これには岩井議員の認識と大きな違いがありますので発言することにしました。
たしかに日本は領土問題を抱えていますが、集団的自衛権で対応する問題ではありません。平和外交のもと話し合いで問題解決するのが基本ですが、仮に武力的な介入があった場合は個別的自衛権で対応できるものです。
集団的自衛権は、日本が他国から武力攻撃を受けていなくても、同盟国の戦争に自衛隊が出ていって参戦できるようにするというものです。これは他国の戦争で自衛隊員を死なせてもいいのか問われる問題です。ですから集団的自衛権は憲法9 条に違反し、歴代の自民党の首相も認められないという立場をとってきました。
安倍政権は、閣議決定で9条の解釈を変えました。それに基づいた安全保障法案は憲法違反といえます。また、最高法規の憲法をまず守らなければならないのが首相です。これを解釈だけで変えるというルール違反を首相自ら行なった点で、手続き的にも違憲であるといえます。
このような意見も含め、多くの人々は不安を感じ、慎重審議を求めているのです。以上の理由で、請願を不採択した決定に反対します。