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市政・研究

平和・人権

2004 原水爆禁止世界大会 ヒロシマレポート 1

photo 8月4日、広島県立総合体育館グリーンアリーナにて開会。この地球上から核兵器を廃絶するために、国内外から7800人の人々が集まり真剣に話し合われました。

 主催者報告として、立命館大学の安斎育郎教授が国際会議で採択された「国際会議宣言」の内容について説明。来年2005年はNPT(核不拡散条約)の再検討会議の年であり、また被爆60周年という節目の年です。来年5月、国連で開かれる再検討会議では、核兵器廃絶の具体的行動計画を立てさせるため、「被爆60周年の2005年を核兵器の恐怖から人類を解放するための国際行動の年」としてこの1年、地球規模の運動を呼びかけました。

 

photo  印象に残った安西教授の話・・・人間をはじめ地球上の生物は、地上10キロメートル、海底10キロメートルの範囲に住んでいる。地球を1メートルの大きさにたとえるならば、生物の棲む場所は1ミリちょっとにすぎない。また63億人の人で肉団子を作ると、直径860メートル団子にすぎない。この地球を核兵器で汚してよいものか・・・科学者らしい訴えでした。

 

 圧巻は秋葉広島市長の特別発言で、広島出身の詩人栗原貞子の「生ましめんかな」の一節を読上げ、被爆者のメッセージに耳を傾けようと訴えました。今年の似島の発掘調査で85体が新たに発見されました。市長は「『過ちは2度と繰り返しません、やすらかに眠ってください』と被爆者に誓ったのに、今の状況は申し訳ない気持ちでいっぱいである」と。「アメリカは力による支配を進めようとしている。小型核兵器を作り、3度目の核兵器使用の危険が高まっている。」「日本は有事立法、自衛隊イラク派兵、憲法改定といつか来た道を辿ろうとしている」とアメリカ追随の日本の姿勢を厳しく批判しました。そして、被爆の原点に立ち戻り、被爆者のメッセージに耳を傾けようと訴えました。「8月6日は常識の世界では考えられない生き地獄だったが、被爆者の選択は生きて人間であり続ける道を選んだ。そして報復しないメッセージを発している」と。そして、「生き地獄のその当時を再現し、体験し、語り部として歩み始めた」と。それは私たちには想像のできない大変な苦痛であり、勇気のいることです。「復讐ではなく和解の世界観で被爆者が実践してきたものが21世紀を動かすものに」と。そして、核をめぐる情勢は超危機的な状況で、この1年を「記憶し行動する」年にして、2005年、核廃絶を国連の行動プログラムに盛り込み、2020年核廃絶の年にしようと呼びかけました。

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